ナノハナ! 8

<2/28の続き>

KX85ⅡとCRF150RⅡ。2ストと4ストを交互にまたがって、そのあと少しだけパドックを廻って・・・にこやかな友人と、その彼が乗る赤いカワサキ“GPz1000”をパドックに立ったまま見送る。古くからの友で、バイクに乗り続けているのは、もう片手にも満たない・・・スリットの浅いロードパターンのリヤタイヤが、砂利を踏みしめながら帰っていく。その背中が、なぜかmuraとダブって見えた・・・。のんびりと後片付けをしている途中で、saitoさんの声が風に乗って流れてきた。15時・・・予定よりも30分早く、祭りの後の表彰式が始まった。

隣どうしじゃないけど、二人揃って表彰台に上がるのは、ちょっと照れくさい。それでも、ryoのあとから名前を呼ばれれば、やっぱりうれしかったりするんだから・・・バイク乗りっていうのは、いつまでたっても子どもだ。もしかしたらryoよりも高いところに立つのは、初めてかもしれない。大きく“2”と書かれた台の上、タケさんの構えるデジカメに記念品のTシャツとタテを向けてから、地面にポンと片足で下りる。そのまま元の場所に戻る途中で、後ろからryoが話しかけてきた。

<つづく>