受付にて

<5/18の続き>

途中のガソリンスタンドでハイオクを10l買い込み、いつもの信号で県道を左にそれて、そのまま静かに坂を上がっていく。daiwa houseの工場を直角になぞってから、今度は右にウインカーを下ろして、細い坂道を下り始める。ハンドルを握る手のひらが少し汗ばんできた・・・はじめて走った日から、ワタシにとってのMX408は、そういうところ。ひとつも変わらない。

あちこちにレースライダーが散らばったせいか、“新装開店”したわりに,拍子抜けするほどパドックはがらんとしていた。これなら、気おされて自分を見失うこともなく、落ち着いてセクションを試せそうだ。いつの間にか汗の乾いた手で、走行申込書をていねいに記入していると、ざりままがにこやかに近づいてきた。その後ろには、#4を付けたKX250Fが置かれている。今日はざりぱぱも、仕事じゃないらしい。

そこから左の端まで視線をすべらせていくと、濃紺のハイエースに見慣れたCRF150RⅡが瞳に映る。iguchi師匠だ。「コークスクリュー、難しいんだってね」そう訊きながら、書き終えた走行申込書を窓から手渡すと、「コークスクリューだけじゃなくって・・・全体的に難しくなっちゃったみたい・・・」半分困ったような笑顔を見せて、saitoさんが答えてくれた。

師匠の手招きに合わせて、ハイエースの右隣へ。“日除け”を垂らすだけの間を開けて、bongoを停める。思ったとおり、8時30分を過ぎたばかり・・・この分ならクラス分けなしのフリー走行だ。斜向かいでtomobeさんが、すでにモトクロスウェアを着こんで準備万端。CRF250Rの横に立ち、こちらへ小さく手をあげていた。