五月晴れ

昨日の雨にあらわれて、街路樹が、さっぱりとした緑を陽光に揺らしている。空は青く、雲が流れて、少し風も吹いている。降る陽射しは、どこまでも眩しく、目に映るすべてに強い陰影を与えている。建ち並ぶマンションの外壁、駐車場に正しく停められたクルマの屋根、そしえ、線路の脇を歩くワンピース姿――白いものはみんな、さらに強く光って、そのまま消えていってしまいそうだ。

梅雨の晴れ間は、最後の五月晴れ。できることなら日曜日まで――明るい青空を見上げて、そう願わずにはいられない。風がカラリと音を立て、後ろへと流れていく・・・。