夏練! 7

<7/27の続き>

勢いよく真上に跳ねた車体は、ちょうど凹の上で頂点を迎え、放物線が2つ目のコブ、テーブルトップの上へと落ちていく。何台ものマシンが着地したはずの衝撃で、路面が軽く削られた場所に、KX85Ⅱのリヤタイヤが同じように接地、続けざまに地面に着いたフロントフォークが思いっきり縮んで、カラダ全体にきしむような力が走る。「やった!」ちょっと不格好だけど、うまくいった!

「跳んでしまえばなんてことはない」――よく聞くセリフは、だけど間違っていない。二周目、三周目と、それまでのためらいが何でもなかったように、ポンポンと跳び越えていく。斜面が迫ると、いつも右手を早々と戻す“弱虫”・・・これで少しはメンタルが強くなったかな?スタートの広場で、奥から這い上がってくるCRF150RⅡの破裂音を待って・・・四周目は、ryoの目の前で、きれいに跳んでみせた。

<つづく>