I was made for

ステージに立っているときは、まったく気にならないけど・・・7インチのブーツにかさ上げされた彼らは、とんでもなくデカイ。肩に手を回されたタモリが、ジーンの肩のはるか下のほうでニヤリと笑っている。伸びあがったジーンは、優に2mを越えているし、ポールもトミーも似たような雰囲気だ。ただ一人エリックだけが、NMB48関ジャニの連中と妙になじんで見える。初代、二代目、三代目と、獣神のドラマーは少し小さめがしっくりくるようだ。8時から始まったミュージックステーション、番組の中盤に、例の“巨大蜘蛛”のミニチュアのようなセットの前で、聴き慣れたノーコードのリフが刻まれる。ポールのリードヴォーカルに、オリジナルの艶が無くなっているのはしかたがないか・・・。それでもkissはkiss。思春期の真っただ中、未来の彼女に向かい「I was made for lovin’ you」と、本気で語っていたのを思い出す。蒼くて苦い時間は、今や記憶の彼方。明日の夜は、その時間がさかのぼって・・・ひととき、十代に戻る。一緒に行くはずのryoよりも、もっと小さな十代に・・・。