雪見メンテ~日曜日編 1/2

朝から雪かきを覚悟して、昨日よりもっとゆっくり布団にくるまっていたら、出窓の下から、アスファルトに鉄製のスコップがこすれる耳障りな音が響いてきた。降っているのか、もう止んでいるのか・・・どちらにしても、昨日の続きは午後にならないと始められそうにない・・・寝ぼけたアタマで、そう思いこんでは、ダラダラとした時間が過ぎていく。ベッドに沈みこんだ腰が痛くなってきてようやく、口元までかぶっていた掛け布団から這い出て、階段にペタペタとスリッパの音を立てながら、居間へと降りていった。石油ストーブで温められた部屋から、雪が溶けて黒い路面が覗くアスファルトが見えていた。

keiとryoと、3人がかりで掻いたおかげで、角に建つ我が家の周りから、雪はあっさり無くなった。昼にはまだたっぷり時間がある。ガレージの扉の向こうでは、シリンダヘッドが組み付けられたCRFが、昨日のまま、メンテナンススタンドに載せられていた。使った工具や取り付けられるのを待っているラジエターとキャブレーターも、そのままの場所に、そのままの状態で置かれている。KX85-Ⅱなら、「これでお終い!」になるところだけど、エンジン形式が上等なCRF150RⅡは、このままじゃ終われない・・・。

<つづく>