ストラト日和

家から出るのもおっくうな日曜日。手にしたバイク雑誌は、表紙の端がくるりとめくれ上がり、フローリングの床が素足にぺたりと張りついてくる。あれほど乾ききっていた窓越しの景色も、濡れてしなやかに揺れている。雨は軽やかに弾けて、いつ止むとも知れず降りつづき、風の動くさまに合わせては、雨音が余韻を残し流れていく。こんな日だから・・・うっすらサビが乗ってしまったスチール弦にでも、指をすべらせてみようか。そのためにずっと、黒いストラトがベッドの脇にたたずんでいるんだから。乾いた生音のリフが、静かな部屋にこだまする・・・。