coming soon! 1/3

圏央道の東端にあるICをまたいで、目の前の信号を直進する。まだ「工事中」で、アスファルトの敷かれていない道に分け入るクルマは、まったくいない。すぐに左へウインカーを上げて、クルマ一台がやっとの幅の道に入り、小さな畑を横に見ながらゆっくり進んでいく。圏央道から離れるようにして延びる小道は、竹林の手前でいったん大きく広がり、そこから右に、また細く下へ向かうように続いている。ryoに見せてもらったyou tubeの映像は、ここからクルマを降りて歩いていた。

bongoのエンジンを停めて、窓越しに先の様子をうかがう。でも、林が邪魔をしていて、何も見えてこない。思い直してイグニッションキーを前に倒し、bongoをその下る砂利道へと押し出した。切通しのような入り口の向こうに、「MX408コース情報」の定点カメラで見たのと同じ濃い灰色の砂利道が、まっさらな姿で、右に回りながらゆるく長く、坂を下っていた。その途中に、これも真新しいパイプ組みのバリケードが、「立ち入り禁止」の札をぶら下げていた。

そのパイプにbongoのバンパーを寄せて停め、砂利の上に降り立つ。まだやわらかで、足の裏に水気を含んだ土の感触が伝わる。バリケードをまたぎ、さらに下りていくと、見たこともないような風景が足元に広がっていた。

<つづく>