coming soon! 2/3

青味の残った砕石を、ティンバーの6インチブーツのゴム底が踏みしめる。杭はもちろん三角コーンもない路肩に寄っていくと、山林は巨大な円にくり抜かれて、眼下に淡い黄砂色の大地が見渡せた。垂直に切り立つこの場所から落ちたら、怪我の一つや二つじゃすみそうにない。そのはるか下、だだっ広いストレートに、見覚えのある黄色いブルドーザーが、可愛く行ったり来たりしている。ブルの大きさからすると、あまりに広くて、おまけに長い直線。たぶん、ここに、スターティングゲートが並ぶことになるんだろう。その小さな運転席から、後ろに身をねじるように翻して、こちらに向けられた視線。すぐに何者かわかったようで、こちらに向かって片手を上げているのは・・・コースの管理人、saitoさんだ。こうして会うのは、春に別れて以来になる。こちらも差し入れに持ってきたビニール袋を大きく掲げて、左右に振ってみせる。ようやく生まれようとしている新しい「MX408」は、かなりの好印象。突然の訪問は、素敵な「第一印象」に包まれていた。

<つづく>