あのテッペンまで!

歌トモのおかげで、ずいぶん当世風の曲を歌えるようになった。“アーティスト名”で“嵐”を検索して、いくつも選び出す自分が、今も信じられないでいる。けど、それなりに苦労が多いことも確か。 人生を折り返して、早10年。物覚えも悪くなって、おまけにろれつもうまく回らない。早口言葉でまくし立てるような歌詞にはとても着いていけないし、なじみの薄いラップは、口から出てくる一言一言が調子に乗り遅れ、ただただ、宙を舞う。もちろん、昔から出せなかった高音が、いきなり出てくるわけもなく、「完コピ」する道のりは、とにかく遠く、険しい。

子どもだった頃のように、知らないうちに口ずさめている曲なんてひとつもなくて、スマホの充電残量を気にしながら再生を繰り返して、ひとつずつアタマに刻みこんでいくしかない。それでもひとつ、今になって気づいたことがある。気に入ったはずの曲が、耳に入ると真っ二つに分かれるということ。すっとなじんで、すぐに鼻を鳴らせる旋律もあれば、いくら聴いてもつかめない、アタマに残らない旋律もある。ワタシの耳によくなじむのは・・・けして歌トモが選ぶことのない、News、そしてSuperfly。年明けの歌会は、きっちり“テッペン”まで声を出し切り、“失敗しないで”歌い切りたい!