Lovejoy

途方もない時間だと思うのは、しょせん人間だからか。

どんなに頑張っても100年そこそこの人生、8000年に一度のめぐり合わせなんて想像すらできない。無限を思わせる宇宙が連れてきたのは、エメラルドグリーンにたなびく彗星。発見者の名前で「Lovejoy」と呼ばれる彗星は、今日1月7日、地球に最接近するという。太陽を越えて戻ってくるまで、また8000年かかるわけだから・・・世紀どころか、この世の偶然に感謝すべき天体ショー。キュレーションマガジンで見つけた午後から、そわそわと落ち着かない。日没から月明かりがきらめくまでの間、時間にして日没後1時間ぐらいが見時。ただその時間は、まだ都内の灯りの真っ只中に居る。もう少し早く教えてくれれば・・・我孫子にでも用事を作って、農道の途中でしっかり探せたかもしれないのに・・・。

仕事を片付け、急いで家路に着いたのに、月が夜道を照らし始めていた。すっかり東の空に浮かび上がった月は、満月からまだ二日目。白い光を放ち、煌々と輝いている。すぐ横に散らばるオリオン座の一等星「Rigel」すら、かすんで見えてしまう。その右上辺りにあるはずのグリーンは、眼を凝らしても見つけられない。双眼鏡を片手に田んぼの脇で30分ほど粘ったけどダメだった・・・。それでも今週いっぱいは、強く輝いている「Lovejoy」、MX408の帰りに探し出せるかもしれない。土曜日のプレオープンに、楽しみがひとつ増えた。