春の萌し

道端に続く畑の中に、黄色い花を見つけた。気の早い菜の花が、強い風に折れそうなほど傾げながら、小さなほころびを見せている。ハンドルをしっかり握っていないと振られるぐらいの北風。それなのに、空高くから射しこむヒカリは明るく眩しくて、カラダを暖かく包みこむ。暦はもうすぐ春、季節に色が付いていく。