ミニ北海道!

国道408号線から右に入り、ひとつ丘を越えるように上って下ると、赤茶けた建物が見えてくる。細く真っ直ぐに伸びた煙突を持つ、無機質な清掃工場を右手に、くねくねともうひとつ坂を手繰っていくと、視界が平らに開ける。枯れた芝生のような、その褐色のうねりの先には、立派な牛舎が建つ。道は牛の表情がわかるほどのところでいったん終わり、T字にぶつかる。左に折れてすぐ右に曲がり、かぎ状にたどる道に今度は、厩と障害の置かれた馬場が現れる。そして辺りには、また、褐色の台地が広がる。

お店から新しいMX408へと抜ける短絡路。この眺めを「ミニ北海道!」と呼んでいたryoが、まさか本当に海を渡ってしまうとは・・・。空っぽの助手席へ、朝のヒカリが静かに射し込んでいた。