明日も

車線がないまっすぐな道を、およそ口にはできない速度でクルマが往来する。のんびりと農耕車の残していった土跡が、アスファルトの上、薄茶色のまだらに踏みつけられていく。その軌跡のはじまり、形のそろった長方形には、ところどころ水が張られ、水面が朝の光を細かく揺らしている。二日前に通ったときからまた数反、光る長方形は増えていて、今朝もどこかで水が引かれて土に浸みが付いている。もうハンドルを切りそこなって落ちるわけにはいかない。丸く広がる空の下、遮るもののない大地に光が躍る。

明日また、この道を通るときには、水面がもっと増えて、巨大な長方形がひとつ生まれているかもしれない。にわか雨の予報もあるけど・・・今日と同じ、光を満喫できる土曜日だとうれしいな。