ヒカリ誘う季節

繰り返しの毎日に戻ってみると、やけに一日が長い。それでも何とか時間まで、仕事している風を装っては、終業のベルを聞くか聞かぬかの時機で外へ出る。朝方、空を埋めつくしていた雲は東へと抜け、青く清んだ西の空のずっと上の方に、太陽が白くぎらついていた。どこか後ろめたくなるような明るさに包まれながら、その明るい空に向かってクルマを走らせる。これからしばらくの間、くすぐったい気分の帰り道が多くなる。いい季節になった。