OutRider

この記事を読みたくなって、昨日、上野の駅ナカで買って帰ってきた。昔は月刊誌だった「OutRider」も、季刊となり、春夏秋冬それぞれの時季にだけ陳列されている。ただ、その性格からいえば、季刊が一番良い発刊タイミングだと、今ではそう思うようになった。旅心を刺激する写真とキャッチは、昔から変わらない。でも昨日は、その写真でもコピーでもない、宮古島という文字列に反応しただけだった。

思えば、自走するのが当たり前の旅を、10代からずっと続けてきた。だから、目の奥が痛くなるほど賑やかな表紙の旅行雑誌を繰るよりも、誰かのツーリングレポートを読んでいたほうが、ずっと身近に思えてくる。それは、南の海に浮かぶ島でも同じこと・・・。9日間の事実を伝えるテキストが並び、想像して景色がワタシの中で色を付け、本物らしい姿になって像を結ぶ。地に足の着いた旅行記に、自分の旅程が現実味を帯びてくる。

9日間で15万円の旅費、雑な管理のウィークリーマンション、開発の波が押し寄せる孤島、あちこち錆だらけで出来損ないのレンタルバイク、そして、沖縄でも稀にみる透きとおった海の青。990円でわかった宮古島だ。6月末から7月にかけての旅程は、姐さんが教えてくれたベストシーズンと重なる。ここから先は、ネットの検索で十分。悩みはむしろ他のページにつづられている景色、とりわけ北海道のカラー写真の方だ。ひと夏で南も北も味わえたら・・・こんな幸せなことはないのに・・・。