Happy maintenance day 1/2

またとない五月晴れを、ほとんどガレージの中で過ごした昨日。バッテリーを上げてしまった200DUKEでも引っ張り出して、ふらっと“日光詣で”なんて思ってもみたけれど・・・いきなり小人さんが現れてきて、中途半端な愛機KX85-Ⅱを仕上げてくれるわけもない。朝寝坊した分をブランチで調整して、Tシャツに短パンの割と雑な格好のまま、ガレージの中に入っていった。

6畳ほどの空間はすでに朝の陽射しをたっぷり吸い込んでいて、窓際にたたずむKXのフレームが曇りガラス越しの鈍いヒカリを宿している。シャッターを上げ、二枚の窓を開け放すと、ぬるくなりかけた空気が、路地を抜ける乾いた風と入れ替わった。準備にあちこち動き回っても、首筋に少し汗が浮くぐらい。ちょっと強めに吹く風が気にはなるけど、屋内で整備するには、ちょうどいい。

先週のうちにシリンダヘッドまで組み付けていたから、残すはキャブレターとマフラー、それにラジエター。大物はこのくらいで、あとはタンクやらシートやらの外装部品を載せていくだけ。この前いつ使ったのかがわからないほど、ひさしぶりに棚の奥からキャブクリーナーを取り出して、ばらした黄金色のジェットの一つ一つに吹き付けていく。薄く緑色した汚れが、瞬間溶けていくのは、気分がいい。

<つづく>