真夏の最後に~ざりまま編~ 2

直線と平行して駆けるSX。第1コーナーまでをまっすぐ斜めに結んだCRFが、その鼻先、フロントタイヤすれすれに駆け抜ける。アウトバンクを途中で切り上げて、前を走るCRFのテールめがけて、やわらかな斜面を駆け下りる。ここから408コーナーまで、KTMに乗り換えてよかったと思える短い上りながらの直線で、その真横に並び、併走したままコーナーで別れる。山肌をなぞるSXと内側にできたワダチを選ぶCRF。わずかに前に出たのはCRFだ。その2台が、続く下り坂でもう一度近づいた。

コーナーの手前で、再びインとアウトにばらける2台。少し離れた車間は、立ち上がりの急坂で一気に消えてなくなる。ほとんどぶつかる寸前で、ブレーキをかけさせられたのはSXの方。コースでもっとも滑りやすくて、気の抜けない左の折り返しを過ぎて、下り。低いテーブルトップを2つ跳び越えて、フープス。そして、インフィールドの直線へとつながる荒れた右コーナーまで、ざりままの150は迷うことなく、見事にコーナーのインを刺しては、斜めの線をまっすぐに引いていく。

<つづく>