ココロ躍るのは、今も昔も金曜の夜に。

雲のはがれた空は、きらめくヒカリをたずさえ、どこまでも青く澄んでいた。3時間おきの予報には太陽を模した意匠が並び、休日の二日間にもひさしぶりに傘のマークはない。ビルの谷間から、広がる田園から、のぞく空色と、明日の天気を知らせる予報ばかり気にするのは、きまって金曜日。それは、モトクロスを始めるずっと前から、甘い学生時代が終わって、バイクで過ごせる時間が週末に限られてから、ずっと変わらない。

大きな爪痕を残していった台風のその後、わずかばかりの期待を胸に、北軽井沢へ向かう週末。金曜の夜は、いつの日もココロが騒がしい。