サイゼリアのキミに

昨日は『相棒』、今日は『科捜研の女』。二日続けて、好きなテレビドラマを見逃してしまった。毎週欠かさず観ようとしていたわけでも、だからもちろん、レコーダーで毎週録画を設定しているわけでもないのに、なぜか見逃したことに、気分が塞いでしまう。そんな思いを秘めてスマホの画面から視線をあげると、運ばれてきたマルゲリータピザを、目の前に座るkeiがきれいに8等分に切り分けていた。最後の一つを切り終わるのを待って、その1/8のかけらを右手でフォークを使って丸めるようにしてから突き刺し、一気に口の中に放り込んだ。猫舌には程良い加減にとろけたチーズの、安っぽい塩気が、硬くも柔らかくもない、厚くも薄くもない、ちょうどいい加減の生地に、とてもよく合っていた。

<つづく>