ようやく・・・ 1/2

冬至を目前にした日曜日。快晴の空に上る太陽は低いまま、陽射しが林の向こうから斜めに射し込む。新しいMX408には、陽の当たらないコーナーが3つできあがった。強く冷え込んだせいで、黒い陰の延びたその路面は白く光り、足下を冷たく包み込む。「朝一が一番良かった」。真冬の旧いMX408でよく耳にした台詞は、凍ったままの方が、薄く水を張ったように溶け出した土で滑るよりも、よほど感じがつかめるからだった。

そんなことを教えてくれたnagashimaさんが、いつもの場所からこちらに向かって手を挙げている。冬のか弱いヒカリを背にして。

<つづく>