楽しみな朝

曇天の下、道を急ぐBongoの車内にHotel Californiaのアルペジオが静かに流れる。別に塞ぎ込む気分ではないけれど、灰色の空をたたき割るようなビートもいらない朝、こんな平日の朝があってもいい。このまま雲は晴れることなく、昼には雨の中。色のない金曜日が、明日の予定を日延べする。仕事も宿題を持ち帰るほど詰まっていない。ひさしぶりに好きなだけ寝ていられる朝、そんな休日の朝が来てもいい。待ちきれないのか空から一粒、雨がフロントガラスに落ちて消えていった。