お気に召すまま

東の空、たなびく雲間から太陽がのぞき、通りを照らし出す。前を走るクルマのルーフがまぶしくヒカリをはじいて、速度計の針が一瞬見えなくなる。陰影のあるアスファルトを折れ、田圃の中に延びる一本道へ降りていくと、スピーカーから流れる声がスティーヴ・ペリーに変わった。Any Way You Want It。明るい旋律が好きな一曲だ。彼のよどみない高音に、ニール・ショーンのバッキングが短く絡む。見渡す空は少しずつ青を濃くしていって、南天は快晴だ。お気に召すまま、自由な一日が過ごせますように。そう空に願ってみた。