火曜の青い空に

師走の固くしまった朝が、陽射しにゆるみとろけだす。ヒカリは頬にぶつかり、真正面を向いた瞳が思わず瞼を落とす。寒がりにはうれしい火曜日。これで週末の痛みさえ消えてくれれば言うこともないのだけれど・・・動き始めたカラダを支える芯は、心拍と合わせるように鈍い痛みを静かに伝えてくる。要の文字を据えるだけのことはある。それでも「このまま一日持ってくれれば」と、常磐線ボックスシートに揺られ、屋根瓦を飛び跳ねる太陽の分身たちを追いかけながら、つぶやいてみる。車窓に映る空に、雲はひとつもなかった。