ゆきやこんこ

ヒトが弱いのか、コイツらが強いのか。

霜が降りた畦の褐色を、小さな氷柱が押し上げる。その氷を小気味よく踏み崩して、いきなり走り出すシロとネロ。リードを持つ手がグンと引っ張られ、氷のつぶれる音が曇天の寒空に響いていく。思い出されるのは、童謡の一節。喜び駆ける彼らを前に、さしずめワタシは・・・ネコになるのだろうか。吐く息が真っ白に、路肩を漂う。