また、あの日に戻れるかな 4

<1/26の続き>

いつからか・・・そこに集まる仲間に会いたくて、週末ばかりが気になるようになった。

「前の408で一緒になってからだから、もう10年かぁ」とsada-chanが、空を見上げるようにしてつぶやいた。

利根川の河川敷で出会った頃に始めたんだよね」と、早上がりで着替えの終わったshinくんがなつかしむ。

今、すぐ目の前をワタシよりも少し高く、少し遠くに跳び上がり、ハンドルバーから両手を放して見せる彼も、その一人。ダイハツの軽バンに80ccのエンジンを積むKXを押し込み、週末ごと必ずコースにやって来ては、いつの頃からか「Mr. 408」と呼ばれるようになっていたニセマナブ。ワタシはそのままミニモトを乗り続け、彼はフルサイズマシンに乗り換えて、関東選手権も渡り歩くようになった。それでもsaitoさんの待つ旧MX408には“ファミリー”がたくさん居て、その顔を見たくて二人とも、いつまでも通い続けていた。

<つづく>