as usual 6(完)

あれほどパサパサしていた路面は、しっとりと柔らかく、ヘタったタイヤにもうまくからみついてくる。肝心の長い斜面はまったく固く乾いていて、直前に4速へとシフトしたRMを、一周目から素直に宙へと誘ってくれた。止まった息を吐き出し、頑張って持ち上げる視線の先に映るのは、広くなだらかなスロープ。まだ誰も降りていない774のランディングポイントは、どこまでもきれいに均されている。インフィールドのストレートエンドで2速まで蹴り落とし、切り返しながら一つコブを跳び越えて、黒く沈んだ最奥の手前でひとり折り返す。これもそう、いつものように・・・。