嬉嬉とした日曜日 3(完)

首の骨を折ったこと、その後すぐにCRF150RⅡを手放したこと、傷が癒えてしどきを走ったこと、今日は霞ヶ浦で釣りをしてからやってきたこと。愛機のキャブレターを整備しながら、Show-Gが話を続ける。

MCのレースを止めたこと、ryoが北海道に行きっぱなしになっていること、最近はkyo-chanに遊んでもらっていること、相変わらずkenyaさんは元気なこと。Show-Gの問いかけに、ひとつひとつ答えていく。

長く止まっていた時をすっかり巻き戻してから、笑顔のままコースに振り返る。最終コーナーのアウト、踏み出した靴底に、ふわり砂埃が地を這い流れていく。まばゆい陽射しを乾いた北風が揺らして、見上げるフープスが黄金の波を打っている。可愛い2ストロークたちが生意気に音を張り上げて、バックストレートを塊のまま駆け上がってきた。ゼッケンの色も書体もバラバラのマシンが、次々と最終コーナーを蹴って、第1コーナーに続く木陰へと抜けていく。後に一陣の砂塵をにわかに残して・・・。

フープスの出口まで上って、よく見てみれば、辺りは知った顔の親御さんばかり。面影しかないのは嬉々として走る、その子どもたちだけだった。MOTO-X981にも、たまにはこんな日曜がやってくる。