梅雨の晴れ間の根比べ

まだらな鈍色の空を割って太陽が、夏の青を大きく広げて見せた。そのまま黄昏が明るく暮れていき、星が瞬く宵闇にも、雲は見えない。そして肌に触る風は、どこまでも乾いている。

「梅雨の晴れ間」と片づけてしまうのはもったいない夜に、蛙の声がにぎやかに響く。この晴れ間と一緒にすっきりしたかったけれど、それはまたお預けになった。なかなかにタフな根比べ、でも負ける気はしない。