奇跡の日曜日 2

夜明けにガラス戸の外は、音を立てて濡れていた。

アラームよりも早く目が覚めて、明かりのこぼれる遮光カーテンを思い切り横に引いてみる。延びる路地のアスファルトは黒く光り、そのところどころでいびつに滲んで、水たまりを広げていた。そうしている間も、ベランダを縁取るトタンに雨粒が弾けては、軽やかにリズムを刻んでいる。予報が良い方に外れてくれたらと期待して眠りについて、まだ半分ぼやけているアタマに、雨音が憎たらしく響いた。スマホのアラームを解除して、もう一度布団にもぐり込みまどろんでいると・・・耳元に置いたスマホが画面を光らせ、ブルルッとかすかに震えた。

<つづく>