憂いなき休日 9(完)

<7/14の続き>

ビッグテーブルをひときわ高く舞い上がり、乾いたランディングに合わせてブレーキペダルを踏みつけ、斜面にうまく着地する。続くストレートを加速しようとした瞬間だ、週末にはまったく聞こえなかった、奇妙なデジタルサウンドがいきなり響いてきた・・・。

いつしか落ちた手のひらが、無用なキーを押しっぱなしにしていた。鳴り続けるビープ音とともにまぶたを開くと、ヒカリあふれた情景が青いスリープ画面に切り替わっていた。そして、10時を告げる職場体操のにぎやかなアナウンスが、夢とうつつを行き交うワタシを覚醒させる。ようやく月曜日に舞い戻るとまた、だらだらと味気ない、明朝体の文字を打ちまくる。再び憂いのない休日が訪れることを夢に見て・・・。