長い日曜日 3

午前四時

郡山の出口が、いくつもの妖しいヒカリに彩られている。高速のインターに乱立するのは、男にとって都合のいい理由があると、どこかで聞いたことがある。事の真偽は別にしても、そのきらめきは確かに色情を煽る。ただ、問題はその後。酔ったあげくの行きずりなら、気まずい雰囲気の別人を明くる朝、枕の横に眺めることになる。

それは、汚れのない光に照らされて、間抜けな色を晒した建物と似ていたかも知れない。深い眠りにつく二人の朝を思いながら、目指す仙台まで起きているだけの自信が、夜陰に薄れていった。じっと動かず、窓の外ばかりを眺めていたネロも、いつしかシートに丸まっている。次のSAまであと2kmの看板が、狭まる視界に映り込んだ。

<つづく>