六月はじめの月曜日

澄みきった空の青に、いくつもの層雲が白く、荒い曲線を描いている。どれも筆に迷いがあるようで、一気に書き上げた風でもなく、ところどころで曲率が変わり、どこかいびつなまま、その純白だけが冴えている。

足下の緑は勢いを増してまっすぐ立ち上がり、縫うように泳ぐ蛙の子も、日ごと大きく盛んに泳ぐようになった。勢い余って浅瀬に乗り上げようとして、あわてて反転、また澄んだ水の中へと泳ぎ出す。

畦道を走るシロとネロが、小さく埃を巻き上げた。木陰に群れるアジサイの先が膨らんで、雨の季節が近づいている。今年の雨は濃いか薄いか。見上げる空の雲を光が照らしていた。季節外れの夏は続く。