雨のやみ間に 3

しばらく話し込んで、ネロにおやつをもらって・・・雨のやみ間を気にかける風でもなく、のんびりとまたハードトップを転がし始める。こうした感じも、鮫川の日が思い出されて気分がいい。空も少し明るくなって、ときおり雲の裂け目から陽ものぞいている。たしかに千歳の雨も、ここまでは届かないらしい。これで少しは走れそうだ。マディ用に使っていたONEのウェアに、ryoが袖を通す。「#981」とクラウディのサインが残っているそれは、持ち主のryoにこそ似合っていた。

<つづく>