禍根

後悔しても時を戻したいと願っても、詮無いことよ。そう嘯いてみても、ほとんど元に戻ってしまった鎖骨に、悔いは残る。手術を過信して術後を疎かにしたこと。これが大きな禍根となって、心の奥底に沈んでいく。

出っ張った左の鎖骨をさすりながら、ふと左の膝を思う。

やはり老骨に利くもの無しか・・・・・・時代がかった台詞で、過去の振り返る。ひとまず佐賀訛りの残るドクターに従い、半月、様子を見ることにしよう。そして、新しい主治医の所見を悩むことにしよう。

少しだけ、奇跡を信じながら・・・・・・。