ようやく、か

ようやく空から雨、それも大粒の雨粒が、一気に降ってきた。ネロと夕方の散歩道、黒い積乱雲が西の空にあって、天高く伸びて、正直期待はしていた。ただ、このところの雨雲には、どうにも縁がないようで、一時パラつくことはあっても、通りを濡れて光らせることは、けしてなかった。それがようやく、期待どおりの降り方で、渇いた大地に染み込んでいく。風は西から吹いていて、このまましばらく雨模様と、窓を閉めて泡盛をグイッと呷った。

でも、それは、泡沫。雨雲はその風に乗って東へと抜け、雨音は30分もしないうちに消えてしまった。空気はちょっぴり冷やされたけれど、アスファルトはすぐにいつもの灰色に戻り、土も、濃い褐色に沈む間もなく、緑の葉に、その名残を灯すだけ。これでは、何とかに水、まったく役に立つことがない。明日、また、猛暑と言われていては・・・・・・その思いは強くなるばかり。せめて目の前の路地に水たまりができるほどに、空から降りしきる雨を待つしかないか。