夏の夜空に

夏は夜。 今宵は雲間に半月が浮かび、古の一節が身に沁みる。闇は黒く濃く、漆黒の隙間から、虫の音が流れてくる。月光は空を照らし、遠くに星が瞬く。 雨に濡れた風が窓辺を揺らし、部屋から熱気が逃げていく。季節は巡り、夏がもう、すぐにやってくる。バイクに間に合った左肩を、ほめてやりたい。 蜩の鳴く前に・・・・・・。