2021年、夏

前にも後ろにも、行き交う車に出くわすことさえ珍しい県道29号線。見覚えのある交差点をつなぎ、深い緑をいくつか越えて、氷見市から石川県に入った。途端、午睡を終えた太陽が雲からはみ出て、フロントガラスに眩しくぶつかり、辺りが一瞬、白く消えてなくなった。あの砂浜まで、あと数キロメートル。今年も人恋しくて、ここまでやってきてしまった。明日と明後日の二日だけ、身勝手に時間を過ごさせてもらえたら・・・・・・。