願わくは 4

第4コーナーのアウトバンクから、よどみなく加速しても、ワタシとRMが跳び切るには相当しんどいテーブルトップ。それでも跳び出しが“はっきり”しているのはありがたい・・・そんなことが、フープスのちょうど真ん中辺り、コブに弾かれながら頭に浮かんでくる。肩に力がこもることなく、何も考えずに最初のコブを跳び上がってから、わずか数秒・・・。上下に揺さぶられる車体ほどには緊張することも無く、割と静かに大きな左コーナーを回り始める。コース改修から取り残されたわけじゃないだろうけど・・・進入の方向と角度が変わっただけで、うねるコブの波はそのまま。MX408の名物“フープス”が安心できるというのは、ホームコースだからか?苦労していた日々が思い出されては、何か不思議な感じがする。

前にも後ろにも・・・タイヤが具合好く土に絡む大きな左回りから、バックストレートへ加速。車体が斜めに寝たままの状態から右手を絞り込む。気分が良くなる瞬間だ。走っていると、半分ぐらいに“チョン”切られた感じのするバックストレート。その端に、秘めた思いの正体が見える。「インとアウトが離れ過ぎ」と不評の左コーナー。そのアウトを「背の高いバンクでも造ってくれれば・・・」と不満を口にしながら、探るようにたどっていく。このアウトで勝負を仕掛けられるのはMC組のSEライダーぐらいのものだ。跳び越す気にもならない、テーブルトップにシングルを組み合わせたダブルジャンプ。これも変わらないセクションのひとつだった。そして、シングルジャンプを越えると、コースで一番きれいなバンクをもつ右コーナーが待っている。ここもアウトに膨らんで、新しい“名物”に右手を合わせていった。

<つづく>