悔恨

午前五時。夜明け前にベッドから這い出て、出窓に掛かるカーテンを引いて、外を見た。乾いたアスファルトと同じ色をして、空が重そうに街並みを包んでいる。早起きはしてみたものの、計ったような曇天に、思わず口が歪む。顔を洗って、一口珈琲を啜って、ネロにリードを着けて。日の出のタイミングに合わせて玄関を出た。

外の温い空気に驚き、もう一度空を仰ぎ見る。ところどころに黒ずんだように雲の帯が流れている。最後に見た予報が当たりそうな気配と、姿を見せない太陽と・・・・・・マシンを駆るモチベーションも高く舞い上がろうとはしない。いつもの散歩コースをたどりながら、今日の行き先が変わっていくのを止められない。

ブローニィをkeiのフレアワゴンに乗り換えて、走り出す県道。南下するパールホワイトの車体を、雲間に覗いた太陽が、強く照らし出す。そして、雨は・・・・・・夜になって、強く降り始めた。