極上の空に 2

 待ち合わせは八時、国道四号線のバイパスと圏央道が交わるインター脇にある道の駅だ。梅雨が明けるのを待ちかねていたバイカー達が、自慢のマシンをひっさげて、四輪のスペースに比べたら圧倒的に小さい駐輪場に入っては出てを繰り返す。ローライダーの二気筒が重たい排気音を響かせながら、視線を後ろに落とすのを微笑ましく眺めて待っていると、最後の一台、CRF250が、ヨシムラ管を小気味よく鳴らして近づいてきた。こうして時間前には集合した四人は、ともにモトクロスフレンズ。いつもの顔に白いマスク。そこまでは見慣れていたけれど、その先、ジャージとパンツ姿しか思い出せない脳裏に、新しい姿とマシンが刻まれていく。初対面のメンバーがお互いを、そして走行オーダーを確認して、ゆっくりとヘルメットを被った。

 

つづく